皮膚のふしぎ

皮膚が人体最強の臓器とは、意外すぎて何のことやら?でしたが、読み進めるうちにその意味が納得できるものでした。
皮膚の総重量は体重の16%を占め、皮膚の総面積は成人で平均1.6㎡(畳1畳分ほど)に相当しますが、これは目に見えている部分の面積にすぎません。
皮膚には私たちには見えない毛穴や肝管などの窪んだ部分もあって、これも含めると25㎡(15.4畳)に相当します。
ちょっと想像がつかない広さですよね?
外界と接している皮膚は、人体に有害な化学物質や病原体などに常時さらされています。万が一、体内への侵入を許した場合には、速やかにこれを排除するために、強力な免疫機構を発動します。
皮膚は外界からの異物の侵入を拒むことに特化した臓器なのです。
皮膚組織の分子レベルでの解明が進んだことで、「薄皮」のように思われてきた皮膚の中には、生命活動にかかわるさまざまな精緻なしくみが備わっていることがわかってきました。よく耳にする角層とは、厚さたった0.02ミリ、食品用ラップ2枚くらいの薄さです。
西洋医学においても、18世紀までは、皮膚はからだを包む「袋」とみなされていましたが、21世紀にはいってからの皮膚医学の進展はめざましく、毎年のように教科書を書き換えるような発見が相次いでいるそうです。
ここに、皮膚はさまざまな能力を併せ持った「スーパー臓器」であると書かれています。
普段は空気のように、その存在を意識すりことはありません。しかしアトピー性皮膚炎や、擦り傷、切り傷、細菌による感染症などが起きると生活の質は低下してしまいます。火傷によって皮膚の30%以上が損傷すると、生命を維持することが難しくなります。
皮膚は生体維持に必須の臓器なのです。
筆者の椛島健治氏は、アトピー性皮膚炎の治療薬を立て続けに開発したトップ研究者ですが、このような一般向けの本を初めて出版されました。
長年、皮膚が主役の仕事に携わっているので、この本に書かれていることは、医学と美容のすき間を繋いでくれたような、とてもありがたいものでした。
シワ、たるみ、シミ、くすみ、白髪、と歳をとると否応なく皮膚は衰えます。
皮膚の老化=加齢による皮膚の老化+光老化とされています。
美容外科ではヒアルロン酸注射、ボトックス、レーザーによるシミ取りなど美容医学は皮膚の衰えを隠す手法を考案していますが、残念ながら最新の皮膚医学をもってしても加齢による皮膚の老化を止めることはできません。
エステでは、医療のような効果はありませんが、安心、安全をモットーに、マッサージでコリをほぐしたり、巡りを良くして肌のターンオーバーを整えたりと、少しでもアンチエイジのお手伝いができるよう心がけております。なんといっても手で触れられる気持ちのよさは、美容と健康にもとても効果があると考えています。
明日からできるセルフケアとして、光老化は紫外線ダメージを減らすことである程度防ぐことができます。
日焼け止めには、吸収剤と反射剤の2種類がありますが、一般的に多く販売されている吸収タイプは、皮膚表面で化学反応を起こして紫外線ダメージから肌を守るので、肌質によっては熱を感じたり肌荒れを起こす場合があります。(サンゴの白化など海の生態系にも影響のある環境ホルモンが成分であるため、ハワイなど使用が禁止されています。)
敏感肌や、トラブルを起こしたことがある方、また、環境問題のためにも、毎日使用するものだからこそ、反射剤の日焼け止めをおすすめします。
日常はSPFの低いもの(30以下)を数時間で塗り替えると効果的です。
海や山などレジャーで使用する場合、SPF値が高いものの中には肌に害のある成分が含まれているものがあるので、注意して購入してください。
日焼け止め選びに不安のある方はご相談ください!
「皮膚のふしぎ」内容が濃すぎて読み終えるまで、随分と時間がかかりました。今後も、度々読み返す必要があります。
「いつまでも若々しく、美しくありたい」という願いは普遍的なもので、この願いをかなえるために、、、
改めてエルグを選んでくださったお客様へ、エステティシャンとして、目で見てわかること、触れてわかること、いろいろな肌のサインに常に敏感でいて、最適なアドバイスができるよう引き続き学んでいきたいと思います。
皮膚が美しくあることは健康に繋がっているということも、お伝えしていけたらと思っています♡